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鼎新(Digiwin)ERP と EC・POS を連携する 4 つの方法と費用

鼎新(Digiwin)などのパッケージ ERP が EC や POS と受注・在庫・会計のデータをやり取りする方法は、主に 4 つあります。API 連携、中間データベースとスケジュール処理、データベース直結、CSV のエクスポート・インポートです。リアルタイム性と安定性が必要なら API か中間データベースを優先し、データ量が少なく更新頻度も低いなら、まず CSV から始められます。どれを選ぶかは、ERP のバージョンが公開しているインターフェース、データに求める鮮度、エラー時に誰が対応するかで決まります。本記事では 4 つの方法の違い、着手前に確認すべきこと、費用の目安を解説します。

執筆 JoinX 創業者兼CEO公開 約12分で読めます
鼎新(Digiwin)ERP と EC・POS を連携する 4 つの方法と費用

この記事の要点

  • ERP と EC・POS の連携方法は主に 4 つです。API 連携、中間データベースとスケジュール処理、データベース直結、CSV のエクスポート・インポートで、違いはリアルタイム性、安定性、ERP への影響にあります。
  • API が使えるなら API を優先します。ERP が API を公開していない場合は、ERP のデータベースに直接書き込むより、中間データベースとスケジュール処理のほうが一般に安全です。
  • データベース直結は最も速い一方、ERP のチェックロジックを経由せず、アップグレード後に動かなくなりやすいため、参照専用の照会に限るのが一般的です。
  • 連携の前に、製品バージョン、利用できるインターフェース、ライセンス、テスト環境を鼎新またはメーカーに確認します。これで使える方法が決まります。
  • JoinX が公開している相場では、システム 1 つの連携につき約 NT$5 万〜20 万で、ERP メーカーのライセンスやインターフェースモジュールの費用は別途です。
目次

鼎新(Digiwin)などのパッケージ ERP が EC や POS と受注・在庫・会計のデータをやり取りする方法は、主に 4 つあります。API 連携、中間データベースとスケジュール処理、データベース直結、CSV のエクスポート・インポートです。リアルタイム性と安定性が必要なら API か中間データベースを優先し、データ量が少なく更新頻度も低いなら、まず CSV から始められます。

長年同じ ERP を使い、会計や在庫管理は安定している企業は少なくありません。問題は後から加わった EC や店舗で起こります。受注を手作業で ERP に入力し、在庫は毎日合わず、月末の照合に何日もかかります。必要なのは ERP の入れ替えではなく、データが自動で、追跡できる形で ERP に流れ込む仕組みです。

ERP と EC・POS を連携する 4 つの方法とは?

ERP と EC・POS の連携は、API 連携、中間データベースとスケジュール処理、データベース直結、CSV のエクスポート・インポートの 4 つが一般的で、違いはデータの鮮度とエラーの追跡しやすさです。

方法 1:API 連携

API 連携は、ERP が公開するインターフェース(Web サービスや REST API など)を通じてデータを送受信する方法です。EC で注文が入るとすぐ ERP に書き込まれ、ERP 側の在庫変動もリアルタイムで返せます。データが ERP 自身のチェックルールを通るため、帳簿の誤りが最も起きにくい方法です。前提として、ERP のバージョンとライセンスで該当するインターフェースが公開されている必要があり、メーカーから別途モジュールを購入するケースもあります。API には認証、権限、流量制限の設計が必要で、OWASP の API セキュリティ Top 10 で項目ごとに確認できます。

方法 2:中間データベースとスケジュール処理

中間データベース方式は、ERP と EC・POS の間に中間データベースや中継プログラムを置き、双方がそこにデータを書き込み、数分ごと、または毎日決まった時刻にスケジュール処理でまとめて取り込む方法です。ERP が API を公開していなくても実現でき、どちらかが一時停止してもデータは中間領域に残って再送を待つため、失われません。代わりに時間差が生じ、たとえば在庫の同期が 15 分ごとになります。

方法 3:データベース直結

データベース直結は、外部システムが ERP のテーブルを直接読み書きする方法です。開発が最も速く、リアルタイム性も高い一方、ERP のチェックロジックを経由しないため、1 件の誤りで帳簿が合わなくなることがあります。ERP のアップグレードでテーブル構造が変われば、連携も動かなくなります。多くのメーカーは直接書き込みを推奨しておらず、実務では営業担当の在庫照会のような参照専用の用途に限るのが一般的です。

方法 4:CSV のエクスポート・インポート

CSV 方式は、受注や在庫をファイルに書き出し、別のシステムに取り込む方法です。手作業でも、スケジュール処理でファイルの配置と読み込みを自動化しても構いません。ほぼすべての ERP が対応し、費用も最も低いため、データ量が少なく 1 日 1 回の同期で足りる場面に向いており、本格的な連携を稼働させるまでのつなぎとしてもよく使われます。欠点は時間差が最も大きいこと、項目の形式が変わると取り込みに失敗すること、毎日誰かが結果を確認する必要があることです。

4 つの連携方法はどう比較すればよい?

4 つの方法に絶対的な優劣はなく、データに求める鮮度、ERP が公開するインターフェース、社内で確保できる保守体制で選びます。一般的なトレードオフは次のとおりです。

比較項目API 連携中間データベースとスケジュール処理データベース直結CSV のエクスポート・インポート
リアルタイム性高い、即時同期が可能中程度、スケジュールの頻度による高い低い、通常は 1 日 1 回
安定性高い、再送とエラー通知がある場合高い、中間領域で一時保存と再送が可能低い、アップグレードで動かなくなりやすい中程度、形式が変わると失敗する
ERP への影響小さい、メーカーのインターフェースとチェックを経由小さい、中間領域だけを読み書き大きい、チェックを経由せずデータベースの負荷も増える小さい
保守コスト中程度、インターフェースのライセンスとバージョン互換中程度、スケジュールの監視が必要高い、アップグレードのたびに再検証低い、ただし手作業での確認が必要
向いている場面EC の受注、リアルタイム在庫ERP が API を公開していない、複数システムの統合参照専用の照会データ量が少ない、移行期間

実務では組み合わせて使うことが多く、受注と在庫は API か中間データベース、商品マスターは 1 日 1 回 CSV で取り込み、帳票に必要なデータは参照専用の照会で取得する、といった形になります。

連携の前に何を確認すべき?

最も重要なのは ERP の製品バージョンと利用できるインターフェースを確認し、データごとにどちらを正とするかを決め、最後に同期頻度とエラー時の対応を決めることです。次の順序をおすすめします。

  1. ERP の製品とバージョンを確認する:鼎新またはメーカー、販売代理店に、利用中の製品ラインとバージョン、API やインポート用インターフェースの有無、インターフェースに追加ライセンスが必要か、テスト環境を用意できるかを確認します。
  2. やり取りするデータを洗い出す:商品、価格、在庫、受注、返品、会員、インボイスについて、どのシステムで発生し、どのシステムで使うかを書き出します。
  3. マスターデータの帰属を決める:たとえば品番と在庫は ERP を正、会員データは EC を正とし、双方が別々に修正しないようにします。
  4. 同期頻度を決める:受注と在庫はリアルタイムまたは数分ごと、商品マスターは通常 1 日 1 回で足ります。
  5. 例外処理を設計する:同期に失敗したら再送でき、記録が残り、担当者に通知される仕組みにして、データが黙って消えないようにします。
  6. 照合と受け入れテストを計画する:稼働前に、一部返品、交換、翌月のインボイス取消といった実際の受注パターンで試し、ERP の帳簿が EC・POS と一致することを確認します。

EC・POS と ERP の連携で失敗しやすいのはどこ?

失敗しやすいのは、品番の対応付け、在庫同期の時間差、インボイスと返品の会計処理、会員の個人情報の受け渡しの 4 点で、いずれも仕様の段階で詰めておく必要があります。

品番の対応付け:EC の商品はセット品、おまけ、複数規格が多く、ERP の品番と 1 対 1 とは限らないため、先に対応表を作ります。在庫の時間差:同期に間隔があると人気商品が売り越すおそれがあり、安全在庫を確保するか、EC 側で即時に引き当てるかを決めます。インボイスと返品:電子発票(電子インボイス)の発行・取消・値引きは ERP の帳簿と一致している必要があり、台湾財政部の電子発票実施作業要点で手順を確認できます。会員の個人情報:店舗と EC の会員データを共有する場合、受け渡しの範囲と保存方法は台湾の個人資料保護法に従い、必要な項目だけを送ります。

比漾百貨は EC・POS と鼎新の会計システムをどうつないだ?

JoinX は台湾の百貨店・比漾百貨の公式サイトと EC を構築し、既存の ERP・POS・会計システム(鼎新)と連携させて、オンラインとオフラインのデータを統合(OMO)しました。リリース後も保守を続けています。

この方法のポイントは既存システムを残すことです。ERP は引き続き会計と在庫を、POS は店舗を担い、新たに構築するのは公式サイトと EC だけで、そこに必要なデータの流れをつなぎます。足りないのが EC の部分だけなら、ERP を入れ替えるより費用もリスクも小さく済むのが一般的です。パッケージ ERP を残して足りない部分を補う考え方は ERP はどう選ぶ?パッケージ・クラウド ERP・カスタム開発の判断基準、他業種の事例は 台湾のカスタム ERP 事例にまとめています。

正航などほかのパッケージ ERP も同じ方法で連携できる?

できます。正航や SAP Business One などのパッケージ ERP も、API、データベースのビュー、ファイル取り込みのいずれかを備えていることが多く、4 つの方法のトレードオフも同じです。

違いは、製品やバージョンごとに公開されているインターフェースとライセンス形態が異なる点です。追加モジュールが必要なものもあれば、参照のみ許可されているものもあります。どの ERP でも最初の一歩は同じで、メーカーや販売代理店に利用できるインターフェースとライセンスを確認してから方法を選び、データベースに直接書き込めると決めつけないことです。

鼎新 ERP の連携費用はいくら?

JoinX が公開している台湾のカスタム開発の相場では、システム 1 つの連携につき約 NT$5 万〜20 万、要件整理は約 NT$10 万〜30 万で、ERP メーカーのライセンスやインターフェースモジュールの費用は別途です。

項目費用の目安内容
要件整理NT$10 万〜30 万システム、インターフェース、業務フローを棚卸しし、比較できる仕様書を作成
システム 1 つの連携連携ポイントごとに NT$5 万〜20 万ERP と EC、POS、WMS のいずれか 1 つとのデータ同期
モジュール 1 つの追加NT$50 万〜100 万見積、作業手配、品質検査など、単一業務の管理ツール
ERP メーカーのライセンスとインターフェースモジュール別途鼎新またはメーカーの見積による

費用の差は主に、ERP のインターフェースの公開度、同期するデータの種類、例外処理をどこまで細かく作るかで生まれます。小規模な連携のご相談にも対応しており、小規模なシステムは NT$15 万から、実際の要件に応じてお見積りします。費用の構成と進め方の全体は ERP システム連携サービスをご覧ください。

よくある質問

鼎新の Workflow、T100、A1 は API で連携できる?

製品ライン、バージョン、ライセンスによります。鼎新は製品ラインごとに公開しているインターフェースが異なり、同じ製品でもバージョンで違うことがあり、追加のモジュールやライセンスが必要な場合もあります。鼎新または販売代理店に、現在のバージョンで使える API やインポート用インターフェース、追加ライセンスの要否、テスト環境の有無、今後のアップグレードでインターフェースの互換性が保たれるかの 4 点を直接確認してください。そのうえで API、中間データベース、CSV のどれにするかを決めます。

連携すると ERP が遅くならない?

メーカーの API や中間データベースを使う場合、影響は通常わずかです。営業時間中に大量のデータを同期したり、データベース直結で頻繁に照会したりすると、ERP が遅くなる可能性が高まります。大きなバッチはオフピークの時間帯に回し、1 回あたりの件数に上限を設けます。

最初は CSV で、あとから API に切り替えられる?

できます。段階的に進める一般的な方法です。まず CSV でデータの流れと項目の対応付けを固め、マスターデータの帰属や例外を確認しておけば、API に切り替える際も仕様の大部分を引き継げ、変わるのは送受信の方法だけです。

ERP をアップグレードしたら連携は作り直し?

メーカーの API を使った連携なら、アップグレード後は通常、再テストだけで済みます。最も影響を受けやすいのはデータベース直結で、テーブル構造が変わるとすぐ動かなくなることがあります。アップグレード前にメーカーへインターフェースの変更有無を確認し、先にテスト環境で一度動かしてください。

EC のショップ作成プラットフォームは ERP と直接つなげる?

多くのショップ作成プラットフォームは受注と商品の API を提供しており、既製の ERP 連携プラグインを用意しているものもあります。プラグインの項目と業務フローが合えばそれを使うのが最も手軽です。合わない場合は、中継プログラムでプラットフォームと ERP の API をつなぎ、品番の対応付けと例外処理を補います。

参考資料

  • 電子発票実施作業要点(電子インボイス実施作業要点)台湾財政部
  • 個人資料保護法(台湾)台湾法務部
  • OWASP API Security Top 10 2023OWASP Foundation

上記は執筆時点で引用した法令・資料です。改正される場合がありますので、実際の適用は所管官庁の最新の公告をご確認ください。

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著者について

李秉哲(Jack Lee)

JoinX 創業者兼CEO

2016年にJoinXを創業。台湾と日本にまたがる80名以上のチームを率い、220社以上のお客様に520件以上のプロジェクト(うち中・大規模システム56件)を提供してきました。

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